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「エコな住まいは楽しい暮らし」
「エコ住宅」を建てる方法と「エコな暮らし方」
吹抜けの勧め①
住宅の南に面した窓から光が入ってくる。この光を住宅の奥まで導光してくれるのが吹抜け。

光と共に活用したいのが風。
部屋に2箇所の窓があると風が入る窓と抜ける窓になり風通しがよくなる。これは平面的な話しだ。
吹抜けを上手く利用すると1階と2階の立体的な風通しも期待できる。

太陽光発電を検討する人や勧める工務店は多い。しかし、特別な機械を使う省エネの前に、自然エネルギーを使った省エネを考えるのが正しい順序だ。

つまり、まずは特別な機械を使わず自然エネルギーを活用する設計をして、そのうえで予算に余裕があれば機械による省エネを考える。

使いたい自然エネルギーは「光」「風」「太陽熱」。
この内吹抜けは「光」と「風」を利用するにの最適だ。

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公開中の長期優良住宅の吹抜けが見えるようになってきた。

格子状の木はキャットウオークと呼ばれるメンテナンス用の床。これがあれば「光」を通すこともでき、「風」を通したい時は容易に吹抜け上部の窓を開けることができる。

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小屋裏の換気
小屋裏の熱が室内に伝わるのを防ぐのが天井断熱、と書いた。

天井断熱と同じに重要なのは、小屋裏換気。熱くなった小屋裏の空気を換気しなければならない。

小屋裏換気量は法で必要換気量が決められているが、長期優良住宅では詳細な計算に基づき小屋裏換気量を確保することになっている。

「小屋裏給排気」「軒裏給排気」「軒裏給気・小屋裏排気」それぞれで必要換気口面積が決められており、排気口と給気口の必要垂直距離も決められている。

小屋裏換気計画は、本来これくらい慎重に決めるのが正しい。小屋裏の換気で夏の室内環境が大きく左右されるからだ。

今回の長期優良住宅で必要と判断した換気口。
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天井断熱
夏の強い日射に照らされた屋根の表面温度は50℃以上になる。この熱は小屋裏に伝わる。小屋裏の熱が室内へ伝わるのを防ぐのが天井の断熱材。夏場の室温を上げないポイントは天井の断熱材になる。

長期優良住宅の天井断熱が始まった。
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長期優良住宅の省エネ基準の認定要件は次世代省エネ基準。今回の天井断熱は厚さ200㎜。100㎜の断熱材を2枚敷いていく。

天井断熱がない現場はかなり暑いが、断熱材が入れば一気に改善されそうだ。

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長期優良住宅 補助金 珍しいお問合せ
長期優良住宅のお問合せが少しずつ増えてきている。

長持ちして、容易に維持点検・管理ができ、税制優遇があり、補助金まであるのだから、長期優良住宅は工務店にとってもお客様にとっても良い住宅だ。
省エネで長持ちすれば環境にも優しくCO2排出の削減にもなる。国や地球環境にも良い。「三方よし」という言葉があるが、「四方よし」の住宅だ。

補助金は中小工務店だけが対象だから、地域密着の工務店が取り組まない手はない。
しかし、長期優良住宅は技術的に難しい点も多く、取り組めない中小工務店が多いのも事実だ。

長期優良住宅に関するお問合せはお客様からが多いのだが、今日は珍しい問合せがあった。ある地方公共団体から「長期優良住宅補助金」に関する問合せだ。

「役所からタケホームへ、補助金の手続きの問合せ」? と思ったが、3回(3種類の申請)行う一連の手続きのうち地方公共団体が受け付ける申請は一つだけ。役所の担当者も全体像はご存じなかったらしい。

詳しくは分からないが、タケホームの「長期優良住宅公開中」の現場看板を見た人が、役所に問合せされたようだ。

長期優良住宅とその補助金制度については、技術的にも難しい点があるが、手続きについても一般にはほとんど知られていないようだ。ご興味がある方は、是非タケホームにお問合せ頂きたい。

お問合せ先
タケホーム TEL0859-33-1671
メール takeda@takehome.co.jp

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長期優良住宅 補助金と建設過程の公開
長期優良住宅を年間供給戸数が50棟未満の工務店で建てると、補助金(一般型100万円、地域資源活用型12万円)が貰える制度がある。「平成22年度木の家整備促進事業」という制度だ。

この制度では、建設過程の公開が必要となっており、タケホームの現場でも公開している。

工事現場にも公開している旨の看板を設置。
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もちろん、工事中で現場には危険な場所もあることから、自由な見学はできずタケホームがご案内することになる。
これまで、エンドユーザー3組の見学があったのだが、今日は出雲市から工務店さんが見学に来られた。お客様から長期優良住宅を建てたいとの希望があり、現在設計中とのことで、社長・専務・専属の棟梁の3名での見学。劣化対策での材料の検討、省エネ性能での断熱仕様の検討、そして壁内結露対策について詳しく見学をされた。
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「平成22年度木の家整備促進事業」は長期優良住宅の普及促進を目的とした事業。エンドユーザーへの公開も必要だが、地域密着工務店への普及を目的としている。

長期優良住宅の普及促進が目的の補助金なのだが、対象期間に注意が必要だ。平成22年10月1日までに補助金交付申請をしなければならない。補助金交付申請までの手続き期間を考えると、8月中に設計を完了させる必要がある。残された期間は約2ヶ月。

長期優良住宅を検討中のお客様はそろそろ結論を出す時期にきていると思う。

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第三者機関による検査②
第三者機関の2回目の検査は建方検査。

第1回目は基礎鉄筋の検査だったが、第2回目は建舞が終わり、耐力壁と構造金物の検査となる。耐力壁と金物は耐震構造の強さを決定する。

長期優良住宅の耐震性能は等級2以上となっているが、この住宅の耐震性能は等級3。等級3を確保できる施工が正確になされているか第三者機関による検査で確認する。

22.7SDS

無事に合格し、次ぎは断熱・気密の工事を行う。

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長期優良住宅 断熱工事②
壁内結露を防ぐ方法の②は、湿気を通さない断熱材を使う方法。しかし、隙間なく断熱材を壁内に敷き詰めるのが難しい。隙間ができるとそこから漏気が発生し、湿気が流れ、壁内のどこかで結露してしまう。比較的隙間なく施工できる工法もあるが、材料代が相当高くなってしまう。

断熱性能、施工精度、価格のバランスを考えながら、断熱材は選定する。「この断熱が良く」て「この断熱がよくない」と一律に語ることはできない。顧客の健康状態やこだわりと、設計者の知識、施工者の施工能力を総合的に判断して選定するものだ。

③の方法「室内に発生する水蒸気を減らす」は基本的で最も効果的な方法だ。どんなに建築的に工夫しても、際限なく水蒸気を発生させる生活をすれば、健康的な生活を得ることができない。

「冬の夕食時に窓が結露する」家庭はほとんどが換気扇を回していない。カセットコンロで鍋料理を楽しみながら換気扇を作動しなければ、どんな住宅でも窓が結露する。

「朝がた子供が二人寝ている部屋の窓が結露する」もよくお聞きする。間違いなく24時間換気扇のスイッチを切っている。人間は寝ている間に多量の水蒸気を発生させる。子供は特に多い。24時間換気扇を作動させるとほとんどが解消する。

同様に調理中の換気扇は不可欠。洗濯物の室内干しも結露の原因になる。開放型の暖房機(ガス・灯油)も水蒸気を多量に発生する。また同時にCO2や有害な化学物質も発生させる。開放型の暖房器具は極力使わないほうが良い。特に健康に気をつけている家族には重要だ。

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気密は必要か?  いらないか?
長期優良住宅では、(壁内)結露の発生防止のために防湿層が必要となる。この防湿層が気密層ともなり、壁内の断熱性能保持を担保する。

「住宅に気密が必要かどうか?」 の議論は長年続いてきた。

気密不要論者は、「魔法瓶のような住宅は健康的ではない」と主張していた。また、「ある程度空気が入れ替わったほうが良い」との主張もあった。

しかし、高気密住宅で生活してみるとわかるが、決して魔法瓶の中のような空間ではない。気密性が低いとは、即ち隙間風が入ってくるということだが、隙間風では効果的な換気にはならない。隙間風は漏気(ろうき)で換気ではないのだ。
人間が生活していると、CO2はじめ様々な化学物質が発生する。これらを効果的に換気し室外へ計画的に排出するには漏気を防がなければならない。漏気があると、換気扇が室内全体の空気を換気できず、換気されない空間ができる。これはショートサーキットと呼ばれる現象だ。

ショートサーキットを防ぎ確実に効果的に計画的に換気する為に、気密性能は必要となる。

「住宅に気密が必要かどうか?」の議論は既に決着している。

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長期優良住宅 結露対策①
長期優良住宅では、「断熱性能及び耐久性能を損なうおそれのある結露の発生を防止するため、防湿層の設置が必要」となる。

湿気は、湿気が多い場所(絶対湿度が高い)から少ない場所(絶対湿度が低い)に流れる。冬であれば、生活していれば室内の湿気は多くなり、室内から室外へ湿気が移動する。
室内と室外では温度差があり、どこかで結露点に達して結露する。冬の窓の室内側に結露するのは、ガラスの表面温度が低くなり結露点以下になっているから。ペアガラスで室内側のガラス表面が結露点以上であれば結露はしない。

壁内部でも同じことが起こっている。断熱材の内部が結露点になり、そこで結露する。結露すると断熱性能が低下するため、防がなければならない。

この対策には3点ある。
①室内から湿気を壁内部に通さない
②湿気を通さない断熱材を使う
③室内に湿気を発生させない

①の室内から湿気を壁内部に通さないために、室内側に防湿層を設ける。防湿層は同時に気密層となる。
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写真で表面が光っているが、これが防湿層(気密層)。隙間なく施工する。気密層の施工が不良だと壁内結露のおそれがあるため、施工は慎重に行う。

この上から石膏ボードで押さえると、しっかりした防湿層(気密層)が完成する。
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長期優良住宅 断熱工事
工事中の長期優良住宅で壁の断熱工事が始まった。

長期優良住宅認定基準は、住宅性能基準の省エネ対策等級が等級Ⅳとなっている。

断熱性能は、全国を寒冷地から温暖地まで6つの地域(Ⅰ地域~Ⅵ地域)に分け、各地域で必要な断熱材の種類・厚さを定めている。

ちなみに米子はⅣ地域。寒冷地には入っていない。雪が降る日本海側のため、全国的に寒い地域だと思われがちだが、昨冬の最低気温は大阪より高かった。そんなに寒い冬ではないことが分かる。

北海道並の断熱を売りにする住宅があるが、北海道はⅠ地域、Ⅳ地域である米子ではそこまでは必要ない。米子は、冬の天気が良い日は陽射しを取り入れ、夏は日差しを遮るパッシブデザインこそ必要な地域だ。

隙間なく断熱材を壁に入れていく。
22.7SDN1 22.7SDN2

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基礎断熱が有利 しかし 重要な注意点
今日の午前中は、神戸出張。長期優良住宅支援業務の説明を行う。そこで、出発前の早朝のブログになった。

住宅で断熱をする場所は3箇所ある。屋根(天井)と壁と床(基礎)。
屋根(天井)と壁の断熱については工事にあわせて書くとして、今日は床(基礎)の断熱の話し。

床(基礎)と書いているのは、床断熱と基礎断熱の2つの方法があるから。
床断熱は床の下で断熱し、基礎断熱は基礎で断熱する。タケホームではどちらの設計もするが、基本的には基礎断熱をお勧めしている。

理由は温熱的に基礎断熱のほうが効果的だから。断熱材の標準仕様では、床断熱より基礎断熱のほうが同じ断熱材でも厚さを薄くできることになっている。明らかに基礎断熱のほうが効果があるのだ。

最近は基礎断熱を採用する工務店が多くなってきたが、時々間違った基礎断熱をしている工務店がある。基礎断熱を外断熱にしている工務店だ。基礎の外側に断熱材を使っている。

写真で見るように基礎の内側に貼るのが正解。理由は発泡系の断熱材はシロアリの大好物だからだ。外断熱基礎断熱では知らない間にシロアリの食害にあることが多い。断熱材を通って材木までシロアリ被害にあってしまう。さらに厄介なのは、断熱材の外側の仕上げで被害が見えにくいことだ。

基礎断熱を採用する場合は、基礎の内断熱でなければならない。

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基礎断熱の場合、外気の影響を受ける基礎の立ち上がり部分と、床面は外壁から1Mの断熱となる。これであれば、地熱利用もできる。
とはいえ、地熱利用については公式なデータはほとんどない。しかし、地熱の効果は半年遅れで出てくる(つまり、夏に涼しく、冬に暖かい)ということは感覚的には理解できる。

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